みんなの広場
お経教室
「門前の小僧 習わぬ経を読む」という『江戸いろはかるた』の言葉があります。在家出身で、30歳近くになって僧侶になった私(住職)はお経がなかなか覚えられません。そこで「門前の小僧 習わぬ経を読む」を思い出し、ならば幼いころからお経を習っておけば簡単に覚えられるだろう。そして仏教に親しみがわくだろうと思い「お経教室」をはじめました。ただお経を覚えるだけではなくて、集まった子ども達が「お経」が終わった後、おやつを一緒に食べて、境内で遊んでほしいな、「缶けり」「ケンパ」「Sケン」「アウト鬼」…昔遊んだ集団遊びを子ども達に伝えたいな……というおまけ付きです。
「お経」は私たち僧侶でもなかなか理解できません。しかし、ある日突然、「アッそうだったのか」と意味が分かる瞬間と言うのがあります。子ども達が将来大人になって様々な人生経験を積んでいくうちに、昔ならったお経の一節が頭に浮かんできて「アッそうだったのか」と意味が分かる瞬間が来るかもしれないと思っています。
また、私は子どもの頃の「集団遊び」で培った経験が今の住職としての様々な活動の中に活きていると確信しております。きっと子ども達も豊かな遊びを通じて「生きる力」を身につけていってくれることと思います。
お寺では月曜日(隔週)は「子ども囲碁教室」、水曜日は「お経教室」、金曜日は「木工教室」を行っていますが、何れの教室の前後も子ども達は境内を所狭しと走り回り、楽しい声を響かせています。このような楽しい「空間」を「時間」を「仲間」たちを将来、子ども達はきっと「ふるさと」と思うようになるでしょう。人生の中で何か困難なことに出会った時に「お寺に行ってみよう」「お寺に帰ろう」と尋ねて来てくれればいいかなと思っています。
昨年の除夜の鐘の時のことです。一人の青年が鐘をつきに来て、「オッチャン。僕、進学でよそに行くネン。今まで色々お世話になってありがとう。」とお礼を言うのです。その青年はご近所の子どもさんで檀家さんではありませんが、小学生の頃「お経教室」に通っていてしっかりお経を覚え、しっかり集団遊びもした子です。しかし、中学生の頃、いろいろ困難なことがあって、私もスタッフも随分心配したのですが、間もなく高校を卒業し、進学で家を離れることになるのでお礼を言いに来たというのです。嬉しかった、本当にうれしかったです。お寺がいつまでも「ホッ」とできて、道が開けるような場でありたいと願っています。
- 活動日:
- 毎週水曜日
- 時間帯:
- 15:30~16:30分頃まで
- 活動場所:
- 本堂・小堂
- 参 加:
- 自由(予約不要)
- 参加費:
- 無料
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